2014.3.3衆議院予算委員会議事録<山谷えり子>

○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 本日は桃の節句でありますけれども、まだまだ寒うございます。仮設住宅にお住まいの皆様のことを思うと胸が痛みます。また、先月の大雪での農家の被害対策、すぐに立てていただきましたけれども、引き続きよろしくお願いいたします。
 まず、冒頭、岸田外務大臣にお伺いいたします。
 ウクライナ情勢が懸念されますけれども、G7の声明を出されました。当然、日本も入っております。御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) ウクライナ情勢につきましては、従来からこのウクライナの国内におきましては、政権の在り方として、親EUであるべきか、あるいは親ロシアであるべきか、こういった議論がありました。その中で、二月二十三日に、従来の親ロシア政策を強く打ち出していたと言われていましたヤヌコビッチ大統領が首都キエフから追放され、そして親EU政策を掲げる新しい政権が誕生したということでありました。
 そして、それを受けて、従来からウクライナの国内にはロシアの黒海艦隊を始めロシア軍が駐留しておりました。この南部のクリミア半島を始めとするロシア人の多く居住している地域を中心に武力行使が発生するなどの事態に至っております。そして、先日三月一日にロシアの上院におきまして、ウクライナ国内において軍を活動させることを承認する、こういった決議が採択をされました。
 こういった動きを受けて、欧米諸国の間から様々な懸念が表明されておりました。我が国としましても、こういった事態が平和裏に解決されること、そして、是非、この当事者が冷静に、そして責任のある対応をしていくということ、こういったことを求めてきました。大臣談話も発出させていただきまして、ウクライナにおきまして、国際法ですとか、あるいはロシアとウクライナの国内における地位協定等法の支配を遵守すること、さらにはウクライナの主権、領土の一体性、こういったものを大事にするべきだ、こういった考え方を大臣談話で表明してきた次第であります。
 そして本日、御指摘のように、G7の共同声明が発出されました。我が国も当然この考え方に賛同して参加をしているわけですが、引き続きまして、こういった国々としっかりと考えを共有しながら事態の推移を注意深く見守っていきたいと考えています。
○山谷えり子君 よろしくお願いいたします。
 総理は昨日座禅をなさられたということで、本日より平成二十六年度の予算が参議院で、予算委員会で審議が始まるということで、きっとまた、御覚悟を新たに心を静め、謙虚に丁寧にという思いではないかなと思いますけれども、四月からの消費税引上げに伴う、景気の腰折れさせないように様々な方策をこれまで立ててきたわけでございますが、総理は、しかし楽観視し過ぎてもいけないと、常に情報を収集して謙虚に丁寧にとおっしゃっていらっしゃいます。
 改めて御決意をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の引上げにつきましては、世界に冠たるこの社会保障制度を次の世代に引き渡していくためでもあります。そのために、伸びていく社会保障費に対応していく、そして国の収入を確保していくために四月から消費税を五%から八%に引き上げさせていただくわけでございますが、今やっとデフレ経済から脱却しつつあるわけでございまして、この流れは絶対に変えてはならないわけでございまして、その意味において五・五兆円の経済対策と一兆円の税制対策を行っているところでございますが、世界の経済状況もしっかりと注視をしながら、あらゆる変化を見落とすことなく、しっかりと再び成長軌道に戻ることができるように対応していきたいと、このように考えております。
○山谷えり子君 もう本当に地方の隅々まで、そしていろいろな生活の皆様にこの景気回復行き渡るように頑張っていただきたいと思います。
 ベースアップも、いろいろな会社、うちはするよというようなことを、声が聞こえてまいりますけれども、政労使会議では、大企業だけではなくて中小企業、あるいは非正規の問題も共有しているということでございますが、これ、どのような形で広がっていくことを期待され、またそのための政策、どのような形で打っていかれますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年四月に消費税率が引き上げられた後も我が国経済が持続的な成長を確保するためには、企業収益の拡大を賃金上昇につなげていく経済の好循環を実現をしなければならないわけでございまして、とりわけ、景気回復の裾野が着実に広がっているのは事実でありまして、その中、中小企業あるいは小規模事業者で働く方々が、正規、非正規を問わず、全国津々浦々で頑張っている方々の賃金の上昇につなげていくことが重要であります。
 このため、所得拡大促進税制の拡充など思い切った税制措置を講ずるとともに、同時に、中小企業や小規模事業者の賃上げに向けた環境整備の観点から、ものづくり・商業・サービス革新補助金において賃上げを実施する事業者を優先的に採択することにいたしました。あわせて、非正規雇用労働者に対しましては、キャリアアップ助成金の拡充によって正規雇用への転換や処遇改善を促進することといたしました。非正規で働いている方々の中においても、自分のキャリアを上げていきたい、あるいは正規に移っていきたいという方々の要望に応えていく政策であります。
 さらに、昨年九月から政労使会議を開催をいたしまして、賃金の上昇や中小企業・小規模事業者に関する取組、非正規労働者の処遇改善など幅広いテーマについての共通認識を取りまとめたところでございまして、大企業のみならず、中小企業・小規模事業者で働く方々や非正規雇用労働者の賃上げや処遇改善の実現に向けて確固たる基盤を築いてきたところでございますが、今後とも、こうした景気の拡大がしっかりと賃金に、そして地方まで伸びていくように努力をしていきたいと思います。
○山谷えり子君 問題意識をできるだけ幅広く共有しながら、また情報を収集しながら、足らざるところはすぐに対応できるように努めていただきたいと思います。
 太田国土交通大臣にお伺いをいたします。
 公共工事入札不調の問題がいろいろと心配をされております。私も被災地を歩きましたけれども、本当に工事がストップしているというか、進まない状況です。宮城や福島などは入札不調三割前後ということもございますけれども、ここ六年間、一万社以上が毎年、建設業者、会社、廃業になってきているということもあります。
 中長期ビジョンを作りながら、若手の育成、技能の継承ということが大切だと思いますが、その辺はどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(太田昭宏君) 入札の不調ということについては、被災地三県、そしてまた全国、その状況を私は注視して、一つ一つ手を打ってという状況にございます。ロットの大型化で発注ができるようにしたり、あるいは資材の高騰に生コンのプラントを造って対応したり、特に労務単価の引上げというのを去年十六年ぶりに四月にやらせていただいたり、また今年の二月一日から更に加えていただいたりと様々な手を打たさせていただいて、何とかこれができるようにということで、例年並みというところに落ち着いていて、予算規模も去年よりも補正と合わせますと全体的に一兆円ぐらい少なくなっているということもありますものですから、十分できるというふうに思っています。再発注をすれば積み残しはないという状況であるということを、私も直接、二月一日に行って確認をしているところでございます。
 問題は、今指摘のありました人の不足というのは、かなり倒産が御指摘のように多かった、離れていく人も多かった、そして高齢化が進んで、それによって辞めるという方も多くなった。そして、どうも公共事業は悪玉であるなんというようなことで誇りを失ったりして、この業種に入ってくるという若者がどうも渋っているというような状況もあるし、もっと言うと、構造的に工業高校とかあるいは専門学校が少なくなってきているというような裾野の問題もいっぱいあります。そうしたことを、特に処遇の改善ということは非常に大事で、その辺に力を入れて人手不足というのに対応したいと。
 現在は、離れた高齢者の方も戻ってきているということと、そして、若者を支援して、処遇の改善、労務単価を上げたりして対応できるということで、今の状況に対応できるようにという措置はとらせていただいておりますが、長期的に仕事がずっとあるということの上で、誇りを持てるような仕事ということの意識を持っていただく、さらに処遇の改善ということを併せて人材を育成したいというふうに思っておるところです。
○山谷えり子君 人手不足ということで外国人労働者の活用ということを今政府が検討中ということですけれども、まずはやはり中長期ビジョンをきちんとつくって、若者が希望を持って参加できるような、参入できるような体制づくりが必要だと思いますけれども、この外国人労働者の活用、検討状況、いかがでございますか。
○国務大臣(太田昭宏君) これは、今申し上げました離職が進んだり高齢化が進んだりいろいろの中で対応する中で、外国人の方に仕事を覚えてもらったりして、そしてこれは長期的にいいますと、その国に帰ったときにその国のインフラ整備というところの人材を育てるということにもなるわけです。
 現在、関係閣僚会議を一月に開催をさせていただきまして、外国人の技能実習生の活用ということの検討に具体的に入りました。これは、毎年五千名、三年間なんですが、一年五千人ずつで三年間ということになりますと、毎年、一万五千人の技能実習生が日本にいるということなんですが、これを拡大できないか、そしてまた三年を延ばせないかというようなことも含めて検討しているところでありますが、一方では、これによって適切な賃金が払われるかどうか、あるいは生活上のトラブルや不法滞在を始めとするものがないか、そうしたことも併せてやっていかなくてはいけないというふうに思っておりますので、法務省を始めとして関係省庁で今検討をしているという状況にございます。
○山谷えり子君 根本的な考え方をきちんと踏まえながらの検討をお願いいたしたいと思います。安易に安く労働力をというような考え方ではいけませんし、また、本来の目的である、日本に来て技術を学んでいただいて祖国に帰っていただいて、そして祖国の再生に尽くしていただく、外交上も良いという本来の考え方をきちんと踏まえながら検討していただきたいと思います。
 総理にお伺いいたします。
 政府は、昨年の五月にインフラシステムを戦略的に輸出していくんだという政策を策定なさいました。今十兆円のインフラシステム輸出でございますが、二〇二〇年までに三十兆円に、二〇、三〇、あと六年間で三倍ということでございますが、どのようなプロセスで拡大していこうとお思いですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在の十兆円を二〇二〇年までに三十兆円にする、これは大きな目標でございますが、できないことはないと思っております。
 この目標を達成するために、まずトップセールスや円借款、公的金融による支援を始めとする官民一体となった取組を推進していく。私も海外に出張する際に必ず民間企業のトップの皆さんと一緒に訪問いたしまして、トップセールスに心掛けているところでございます。
 また、インフラ輸出の担い手となる企業、地方自治体や人材の発掘・育成支援、そして先進的な技術、知見等を生かした国際標準の獲得、これも極めて重要であります。そして、医療、農業、宇宙等、新たなフロンティアとなるインフラ分野への進出支援、そしてまたLNGなどの安定的かつ安価な資源の確保の推進。この今申し上げました五つの柱、この五本柱に基づく具体的な施策を推進していく考えであります。
 私自身これまで、ASEAN、中東、ロシア、アフリカなどの世界各地に赴きまして、企業関係者とともに経済ミッションと一体となった外国訪問を多数実施をいたしまして、今後ともこうしたトップセールスを続けていく考えであります。こうした取組によって、海外における日本企業のインフラ受注件数など着実に現在成果が上がっております。今後とも、政府として取り得る施策を総動員してインフラ輸出を進めてまいります。
○山谷えり子君 私もアジアやアフリカ各国を回りますと、日本のインフラ整備、非常に技術力も高いし、そしてクオリティーもいいと。ただ、それだけではなくて、例えば道路、鉄道を造る、駅舎を造る、そして信号、あるいは時刻表を作る、あるいは正確に交通をやるための人材育成ですね、親切さとか清潔、整理整頓とか、そうした日本らしい文化、パッケージで出しているというところが非常に好評のように思っております。
 総理は、これまで延べ三十六か国御訪問なさいまして、そして百五十八回の首脳会談をなさっていらっしゃる。本当にトップセールスとして、これまでにない外交展開でございますが、外交だけではなくて、それは経済につながり、エネルギー政策につながり、そして文化、そして人材の交流等々、広い分野に今広がってきていると思いますが、日本の強みということをどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本の強みというのは、今まさに山谷委員が指摘されたようなシステムなんですね。
 例えば、おすしもそうなんですが、すし屋さんに入ると、あの店の雰囲気は日本の伝統と薫りを感じさせるわけであります。そして、板前さんの皆さんのあの姿形、立ち居振る舞い、そして清潔な店内、そしてまた、おすしだけではなくて、おすしとともに日本酒を飲むことも含めて全体でトータルのパッケージだろうと、このように思いますし、また、新幹線についてはハードな技術と同時に、例えば「のぞみ」を六分間間隔で東京―大阪を走らせていく、ここにみんな驚きを感じるわけでございます。つまり、ハード、プラス操業技術、さらにはおもてなし、こうしたものが全てそろっているのが日本であり、インフラ輸出におきましても、先ほど申し上げました新幹線の例もそうなんですが、しっかりといいものを時間どおりに納期を守って納入すると同時に、操業技術についてもちゃんと支援をしていきます。さらにはファイナンスも付けていく。やはり日本は信頼できると、これが一番大きな日本の強みではないかと、このように思います。
○山谷えり子君 インフラ輸出はシーレーンの防衛にもまたつながっていくというふうに思います。
 私は昨年、スリランカやミャンマーに参りました。ミャンマーの大統領は、一昨年までは、日本の海上自衛隊が演習をするんですが、七百五十人、受入れを拒否していたわけですけれども、昨年はウエルカムということで、日本と連携しながら海の安全を守っていきたいというふうにおっしゃっていらっしゃいました。
 また、ミャンマーの港、今、日本が投資して倉庫や道路や橋を造って整備をしようとしているわけですが、中国も港を造ったんですが、ミャンマーに、橋がちょっと品質がどうかということで、重いものを載せたトラックが渡れないんだということも聞きまして、やはり日本はもっと自信を持って、新興国のためにお役に立てる、そしてまた、日本の大企業だけではなくて中小企業の技術力、いろいろなノウハウも含めてシーレーン防衛にも資することができるんだというふうに考えておりますが。
 そのほかにも、巡視船の供与とかあるいは沿岸警備隊の育成とか様々な面で、中東からマラッカ海峡、ずっと日本に物資が運ばれてきます。シーレーンの防衛について総理はどのように御覧になっていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本は島国であります。資源を始めあらゆるものが海を通じて日本に入ってきているわけでございますが、日本だけではなくて世界が発展していく上において、海を公共財として、安全なもの、自由なもの、法を尊ぶという精神を持ってみんな海を活用する、これがとっても大切なんだろうと、このように思うわけでありまして、まさに平和と繁栄の基礎なんだろうと思います。
 このため、シーレーンの安全確保を含む海洋安全保障の強化は国家安全保障戦略の重要な柱であります。我が国は、各国と緊密に連携をしつつ、力ではなく航行の自由、法の支配といった基本ルールに基づく、開かれた、安定した海洋の維持発展に向け主導的な役割を果たしていく考えであります。
   〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕
 具体的な取組といたしましては、シーレーンにおける様々な脅威に対して海賊対処等の措置をとり、その安全を確保するとともに、シーレーン沿岸国を含む各国との海洋安全保障協力を積極的に推進をし、同時に、海洋安全保障に係る二国間、多国間の共同訓練等の機会を増加させるとともに、質の向上を図り、また、ODAを活用して、シーレーン沿岸国に対する巡視艇供与や海上保安機関の能力強化に向けた人材育成等によってシーレーン沿岸国の海上保安能力の向上を支援し、そしてさらには、シーレーンの要衝を占めるASEAN諸国やインドとの協力を進めるなど、我が国と戦略的利害を共有するパートナーとの協力関係を強化していく考えであります。
○山谷えり子君 安全保障にも資するいろいろなインフラシステム戦略を、輸出を是非成功させていただきたいと思います。日本は本当に世界から平和国家として信頼されているわけでありますから、連携しながら日本の持てるものをまた各国に喜んでいただけるようにしていただけたらと思います。
 さて、オリンピックにお話を移します。
 那谷屋委員がかなり細かくお聞きになられましたので、私は下村文科大臣に、これ教育の分野でも、もうあらゆる分野で起爆剤になる、日本のすばらしさを世界にアピールするチャンスでもあり、また日本が一つになってより美しくまた力を発揮するチャンスでもあるというふうに思いますけれども、教育の場面ではどんなことを考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるように、あらゆる起爆剤、東京一極集中だけでなく全国ですね、それからスポーツだけでなく文化、芸術、そして教育の部分については、今回、ソチでも英語が余りしゃべれない現地の方が多くて外国人は苦労したという話がありました。
 子供たちが使える英語が身に付けるよう、英語教育の充実をしていくことによって子供たちを含めた地域の方々が外国の方と積極的にコミュニケーションが取れ、交流できることを期待したいと思いますし、同時に、日本人としてのアイデンティティー、伝統文化も、日本としての何を外国に伝えられるかということも教えていかなければ本当の意味で外国人と交流できないと思いますし、ありとあらゆる部分で教育についても二〇二〇年をターゲットイヤーとして対応してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 英語ができるようになってもしゃべる内容がなければ何もなりませんので、その辺も工夫をしていただきたいと思います。
 また、日本語を勉強しているASEANの諸国、百十万人いるということでありまして、二〇二〇年までに三千人、日本語の先生たちをASEAN諸国に送っていくんだという計画も聞いておりますけれども、その辺、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるとおり、これから我が国とASEAN諸国とが連携をしていくことは非常に重要だと思います。ASEANからも日本の教育に対して期待感がありますが、是非日本からも、日本語ができるASEAN諸国の方々、それから日本からも送り出すということによって、お互いにウイン・ウインの関係ができるように努力してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 スポーツ庁の新設も言われているところでありますけれども、トップアスリートの育成と同時に裾野を広げていくということも大事だと思うんです。
 ただ、中学校の運動部系の部活動が、先生がなかなか足りなくて廃部になっていくということも聞きます。地域の、外部のスポーツコーチをお願いするとか、その辺の部活動の活性化、どのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、なかなか学校の教員だけで対応できなくなっているという部分がございまして、今外部の指導者の協力を得るということで、全国で、中学校で二万九千二百十一人、高校で一万一千八百二十六人の人が既に指導に当たっていただいております。
 運動部活動での指導のガイドラインでは、技術的な指導は地域などでの優れた指導力を有する外部指導者が中心となって行うことが効果があるということを指摘をし、また、今年、二十六年度の予算において、運動部活動指導の工夫・改善支援事業において、これまでの体罰事案を踏まえ、顧問教員等と外部指導者の適切な連携を目指して外部指導者を活用した校内での指導体制の構築の取組を支援し、その成果を全国に普及してまいりたいと考えております。
○山谷えり子君 外部指導者の活用は本当に地域の教育力を高めることにもなりますし、更に更に進めていただきたいと思います。
 さて、学力なんですけれども、ゆとり教育、ゆとり教育はゆとりを持って教育をするのは大事なんですが、緩み教育になっていたという反省から、第一次安倍内閣でそれの見直しをいたしました。そして、学習指導要領を改訂いたしまして、その結果、先日、OECD諸国の学力調査であるPISAという学力調査でありますが、ちょっとパネルをお願いいたします。(資料提示)日本はぐんぐんぐんぐんと上がりまして、OECD先進国で、読解力、国語、あるいは数学的リテラシー、科学的なリテラシー、理科のような分野で一位になっているんですね。
 これはどういうふうに、子供たちもよく学び、また先生たち頑張られたんだと思いますし、本当に緩み教育、見直してよかったなと思うんですけれども、これをどう分析し、また今後どう生かしていこうとお考えですか。
○国務大臣(下村博文君) 是非、山谷委員も開陳をしていただければと思いますが、御指導いただきながら、取りあえず今文科省として分析しているのは、全分野において下位層の割合が減少し上位層の割合が増加することによってそのような結果になったのではないか。さらに、実態的な要因では、習熟度別指導など少人数教育の推進によるきめ細やかな指導体制の整備、いわゆるゆとり教育から脱却をして、基礎、基本をきちっと教えながら確かな学力を育成するための取組、また全国学力・学習状況調査の実施による教育施策や教育指導の改善の取組など、着実な成果をこのようなことによって上げてきたのではないかと分析しております。
○山谷えり子君 本来、学ぶことは楽しいわけですから、これまで取り組んでこられたこと、そしてこれからも頑張っていただきたいと思います。
 続きまして、この四月から道徳の教材が新しくなりました。今までは心のノートというものだったんですが、全面改訂で、小学校一・二年生用、三・四年生用、五・六年生用、中学というものでございますが、非常に、読みましたが、よくできていると思いましたが、この狙いと、どのように使ってほしいというふうにお考えでございましょうか。
○国務大臣(下村博文君) 道徳教育は、国や民族、時代を超えて人が人として生きるための必要な規範意識や社会性、思いやりの心などを育み、自立した一人の人間として人生を他者とともによく生きる人格を形成することを目的とするものでございます。
 この趣旨を踏まえ、今御指摘ありがとうございます、「私たちの道徳」という教材名にいたしましたが、これは児童生徒が道徳的価値について考え、そして自ら行動できるようにすることを狙いとしたものでありまして、今までの心のノートを全面改訂したものでございます。作成に当たっては、道徳の時間を始め授業でより活用しやすい内容、構成、また家庭、地域でも活用できるものとなったのではないかというふうに思います。
 工夫点として、この心のノートの特徴である書き込み部分の良さは生かしながらも、読み物資料を新たに盛り込むとともに、先人の名言、国内外の偉人や著名人の生き方などに関する内容を盛り込みました。
 私も中学版を持ってまいりましたが、中学版の中には、今問題になっているアンネの日記ですが、これきちっと入れておりますし、その前のページには杉原千畝の項目も入れて、こういうことを通じて子供たちが自ら考えるということを項目として入れております。
 是非、いじめの未然防止や礼儀やマナー、あるいは情報モラル等、全体を通じて子供たちが主体的に考え、そして、このことを使って話し合いながら、自ら判断し行動する力、それを育むようなことに留意したところでございます。
○山谷えり子君 ちょっと内容を紹介したいと思います。
 まず、小学校一・二年生用なんですけれども、これは昔話とか、それからファーブルとか二宮金次郎とかが載っていました。そして、規則正しい生活、気持ちいいよって、早寝、早起き、朝御飯、ありがとうという心とか、そうしたことも分かりやすく書かれておりました。やなせたかしさんの詩、イラストなどもありました。
 また、小学校三・四年生、なでしこジャパンの前キャプテン澤穂希さんとか、オリンピックの金メダリスト高橋尚子さん、そして葛飾北斎や良寛の生き方、またリンカーンの生き方等々、これ本当にかいつまんでなんです。もう何十人も数えれば載っているんですね。ですから、本当に幾らでも広がると思います。
 日本の文化について、おもてなしとか一期一会の心とか、和食や和室や和服について等々、二〇二〇年のオリンピックになったら、きっと子供たちはたくさん語れるのではないかというふうに思います。
 そして、下村文科大臣もおっしゃられましたけれども、ただ学校で使うというだけではなくて、おうちの方とか地元の方とか、それから先輩に聞いて書き込む欄もいっぱいあるんですね。ということは本当に多くの人と話合いができるということで、すばらしい作り方だというふうに思っております。
 また、五・六年生用では、日本人として、また大きな視点を持った国際人として生きてこられた野口英世とか、福澤諭吉、新渡戸稲造、龍馬、イチロー選手なども載っていましたね。
 それから、女性の活躍と今盛んに言っておりますけれども、ヘレン・ケラーやアニー・サリバンやマザー・テレサ、そしてキュリー夫人とか向井千秋さんとか、あるいは、国連の平和大使のもったいないのマータイさんなんかも載っておりました。エリザベス・サンダース・ホーム、戦後千人の子供をお育てになられた澤田美喜さんのエピソードなども載っておりました。
 そしてまた、働くということ、近江商人の、売手良し、買手良し、世間良し、あるいは松下幸之助さんの、感謝の心で商売というのはみんなが喜ばなきゃいけない、社会のためにもならなきゃいけない、その働くことということの根源的なことも考えさせるようになっております。
 中学校になりますと、更に九十人ぐらい、名言とかいろいろありましたが、アリストテレス、キルケゴール、パスカル、ハイデッガー、ビクトル・ユーゴー、ゲーテ、サン・テグジュペリ、孔子、老子、クラーク博士、ケネディ、ガンジー、正岡子規と夏目漱石の友情のお話も書いてありました。
 また、科学技術では、湯川秀樹や本田宗一郎、iPS細胞の山中伸弥先生、そしてはやぶさプロジェクト、書かれておりました。スポーツの松井秀喜選手や、先ほど命のビザ、ナチスに迫害されたユダヤの人々に命のビザを発行した外交官杉原千畝さんとか、国連、難民を救い、難民の母と言われている緒方貞子さんなどもございます。
 それだけではなくて、現代的な事象、いじめをどう解決したらいいかとか、あるいはIT、情報、パソコンとの、インターネットとの関係をどうしたらいいかとか、あるいは認知症が進み始めたおばあちゃんへの愛とか、それから困難を抱える、病気を克服しようとしているお医者様の話とか、闘病しているお母さんへの思いとか、そういう現代的な課題も胸に迫る。本当に文章が美しくて、私はよくこういう美しい文章を集めてくださったと思って感謝をしております。
 また、私、子供たちや学校の先生、地元のいろんな人たちにも見てもらいました。年配の方たち、すごく喜んでいらっしゃいました。例えば、九十歳を過ぎて詩人になられた柴田トヨさんとか、八十九歳まで舞台に立たれていた森光子さんとか、それから百歳を超えてもお医者様として活躍していらっしゃる日野原重明さんとか、本当に多様な方たち、そして子供たちの目線もしっかりと捉まえられているような構成になっております。
 一部、道徳というのは価値の押し付けじゃないかとかいう批判もありますけれども、これを見ていただければ決して価値の押し付けというものではないんだというふうに思います。
 そしてまた、小学校一年生から中学三年生まで一千万人にこれが配られるわけです。そして、親やおじいちゃん、おばあちゃんに書いてもらう、近所の人に書いてもらうという欄もあるわけですから、五、六千万人の人々がこれを読んでくださるんだと。八十代の方、これを御覧になられて、うわあ、十年後、希望が持てるわというふうにおっしゃっていらっしゃいました。
 これ、学校だけではなくて、図書館に置くとか、あるいは病院に置くとか、公民館に置くとか、あるいは市販するとか、どのように、もうちょっと広くどう展開していくか、お考えがありましたらお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 貴重な提案、ありがとうございます。
 かつての道徳と違うのは、今回は、例えば教員の指導書でも、これはこう教えるべきだという一方的な価値観を入れない、子供たちが議論によってあるべき道徳は何なのかということを考えさせるという教材ですので、山谷委員がおっしゃったように、いろんなところでこれを使っていただければ、子供だけでなく日本全体で考える、特定な価値観とか方向性を示すものではないというのはよく分かっていただけるのではないかと思います。
 是非、その提案について前向きに受け止めさせていただきたいと思います。
○山谷えり子君 続いて、職業教育についてお伺いいたします。
 教育基本法の改正で五つの教育目標の中に職業教育、勤労の精神というのを一つの大きな柱として位置付けたわけでございますけれども、専門学校、今年の四月から大臣認定で職業実践専門課程というものを新たに創設するということでございますが、創設の意義、狙い、お教えください。
○国務大臣(下村博文君) 実践的な知識、技術及び技能を身に付けさせる実践的な職業教育を充実することが極めて重要であり、大きな役割を果たす専修学校の充実がその中で特に重要というふうに位置付けております。
 専修学校生への経済的支援等の施策立案等の参考とすべく、専修学校生の学生生活等に関する調査研究も新たに計上いたしました。
 さらに、企業等との連携を通じ、より実践的な職業教育に取り組む専修学校の専門課程を文部科学大臣が認定する職業実践専門課程というふうに創設をいたしまして、この職業実践専門課程において、企業等と連携して行う教育課程の編成や演習、実習、教員の研修、評価等の在り方を検証しつつ、諸外国の動向も参考にしながら、教育再生実行会議における職業教育の在り方についての議論も踏まえてこれから更に対応してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 どこの国でも雇用政策と教育政策というのを連携させながら進めてきております。そしてまた、日本の専門学校の職業人材の技能の非常に高いカリキュラムを提供できるということもアジアの国々から期待されているわけでありますから、高等教育の中で職業実践専門課程という、これを創設することによって新たにまた産業界との連携もできてくるというふうに思いますので、是非、今後広げ、そして定着をさせていただきたいと思います。
   〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
 多くの国々で、高等教育の中で学問的な分野を推し進めるアカデミックラインと、それから職業、実学ですね、実学、技術を高めていくボケーショナルラインといいますかプロフェッショナルラインといいますか、この二本立てがあるわけですけれども、日本の場合はどうしてもアカデミックラインに偏りがちだったところがあると。今後、この創設を機会に職業実践の高等教育としての位置付けというものはどのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、もう社会においては既に専門・専修学校の就職率の方がはるかに高いと。それだけ企業ニーズに的確に対応しているということでありまして、そのためにもこの職業実践専門課程をつくることによって、より学問的なアプローチもその中に入れながら、社会の中で有為な専修・専門学校の位置付けということで考えているわけでございます。
 逆に、アカデミックと言われる分野の大学教育においても、こういう分野を更に導入することが求められていると思いますし、時代のニーズに合った高等教育の在り方について、専修・専門学校も含めてこれからトータル的に是非考えていきたいと思います。
○山谷えり子君 今年新たに、専門学校生がどのような生活をしているかと、非常に生活面でアルバイトをしなければいけないような状態の方たちもいらっしゃいます。授業料減免制度を含めてそうした支援も是非お願いしたいと思いますが、その辺はいかがでございましょうか。
○国務大臣(下村博文君) 先ほどちょっと申し上げましたが、専修学校生の学生生活等に関する調査研究として初めて計上しました。このことによって経済的支援等の施策立案の参考に是非させていただきたいと思います。
○山谷えり子君 先ほど下村大臣もおっしゃられましたけれども、就職率がすごくいいんですよね。地元で就職してくださる、そして納税者になってくださって、結婚をして、そして親になってくださる専門学校生でございますから、そしてまた雇用の流動化の中で学び直しとか再チャレンジということもあると思います。是非、専門学校への支援、また新たに取り組んでいただきたいと思います。
 土曜授業を下村大臣は今回なさいまして、また新規で平成二十六年度予算で予算計上されておりますけれども、小学校五年生の算数を教えられたんですよね。いかがでしたか。
○国務大臣(下村博文君) おっしゃるとおり、自ら隗より始めよで、昨年の十二月、小学校に行きまして、土曜日、算数を教えました。
 これは是非、今年の四月から土曜授業がしやすくするための制度設計をすることによって子供たちに、地域とそれから企業と連携した多様な学習・体験プログラム支援を予算計上させていただきましたが、官民連携による土曜授業ボランティア活動を推進することによって、学校が閉鎖的なものではなくて地域が同時に育てていくということをしていくために、今、文部科学省の職員、八割が土曜授業を希望している、その流れを是非大きくつくっていきたいと思います。
○山谷えり子君 文部科学省の職員というと多分二千人ぐらいいらっしゃると思うので、千六百人ぐらいがお授業をなさると、期待しております。そしてまた、その中から、地域間格差がありますので、土曜日やっているところもあれば、ないところもあるということで、全国にどのように普及させていくかということもまたお聞き取りいただきながら定着させていただきたいと思います。
 例えば、総理は、ちょっと質問通告していないんですが、土曜授業、何か教えたいことございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 突然の御指名でございますが、下村大臣はかつて塾を経営しておられましたから算数というのもお手の物だったのだろうなと思いますし、西川副大臣は道徳を教えられたと。私は体育ですね。私、子供のときドッジボールの名選手でしたから、一緒に汗を流しながら勝利に向けてみんなで頑張る、この楽しさを教えたいと、このように思います。
○山谷えり子君 全閣僚にお聞きしたいところでございますが、時間の制約で。でも、それぞれ本当にすばらしい土曜授業をなされるというふうに思いますし、本当に地域にはそうした人材、豊かにおられるというふうにも思っております。
 伝統文化活動にもたくさんの予算を、二倍増という形で付けていただきましたけれども、こうした活動を通じて二〇二〇年の東京オリンピックがより深く、より文化的に、オリンピックというのはスポーツの祭典だけではなくて文化の祭典でもありますので、行われる土壌ができるのではないかと思いますが、下村大臣、抱負をお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、子供たちに対して、地域の伝統文化に触れ、体験することは、感性や想像力を育む上で大変教育上も重要だと思います。
 子供たちに対して伝統文化を計画的、継続的に体験、修得できる機会を提供する伝統文化親子教室事業、これを実施しておりまして、今年は対前年度比二八・三%増の十二億円、実施数を四千教室にしようと考えております。さらに、平成二十六年度においては、放課後子ども教室や土曜日の教育活動を連携し、これら事業に伝統文化関係団体の指導者等を派遣することを呼びかけるなど、取り組むことによって拡充をしてまいりたいと思います。
○山谷えり子君 学校、家庭、地域の連携と今までは言葉で随分言われたんですが、なかなか実態が進まなかったと。そうした活動を通じて、是非本当に懐の深い教育環境を醸成していただきたいというふうに思います。
 この中学の道徳の教材で、岩手県の大船渡市の第一中学生が東日本大震災の一週間後に新聞を配ったと。自分たちに声を掛けてくださいと。特にお年を召している方、トイレ掃除もお使いも水くみも何でもやりますから僕らにという。こういう声掛けができるというのは、子供たちもすばらしいし、また地域のつながりもあったんだろうというふうに思いますので、是非力を入れていただきたいというふうに思います。
 続きまして、非正規雇用の問題は産業界だけではなくて学校の先生も問題になっておりまして、全国市町村の非正規雇用の先生たち、一六・五%にもなっております。時給千数百円で働くと。それが一時間目と六時間目にわざわざ入れられて、本当に月数万円から、夏休みとか期末試験とか運動会の日はもらえませんから、数万円からせいぜい十数万円ということで結婚もできないと、暮らしの見通しも立たないということでございますけれども、これ実態把握、あるいは正規雇用にしていくための方策、どのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(下村博文君) 非正規雇用が数が増えるということで、児童生徒への継続的な指導が制約をされたり、また教職員間、地域や保護者との連携が困難になる、また雇用が安定せず正規教員と同じ処遇が保障されていないという、そういう問題点が数々あります。
 基本的には任命権者である教育委員会が適切に行うべきものではありますが、教育の機会均等、それから教育水準の維持向上等を図る観点から、国としても可能な限り正規の教員が配置されることが望ましいと考えておりますし、またそのように都道府県教育委員会等に指導をしてまいりたいと思います。
○山谷えり子君 地方分権ということで、地方にどっと教育の、また先生の給与の部分も裁量の余地を与えたがゆえにまたこのような現象も起きてきているわけでありまして、是非、実態調査をお進めいただきまして適切な対応をお願いしたいと思います。
 最後に、拉致問題についてお伺いをいたします。
 国連の人権理事会で、二月十七日、北朝鮮における人権問題、拉致問題も含む調査報告書が出ました。国連の報告書としては非常に厳しい踏み込んだ内容になっておりますが、これを古屋拉致問題担当大臣、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、国連調査委員会、COI、拉致を人道に対する罪に断定した、その上で、北朝鮮をあるいは金正恩を厳しく批判をした。これは国連の報告書では極めて異例、私、初めてではないかと思います。大変高く評価したいと思います。
 この背景には、やはり、昨年八月にカービー委員長が来たときに、総理も一時間近く会談をしていただきまして、また私も長時間にわたって説明をして、そしてその上で、拉致対策本部の幹部職員を度々ジュネーブあるいはニューヨークに派遣をしまして我々の考えを訴えていた。あるいはNGOも取り組んでいただいた。そして、もちろん外務省も外交チャンネルを通じて働きかけていただいたと。そういう意味で、総力戦でこういう結果が出たと。
 今後は、この報告書が出たことがスタートなんですね。これをいかにフォローアップしていくか、これが極めて重要だというふうに思います。これは潘基文事務総長も大変高く評価しています。一部の北朝鮮と国交のある国はこの報告書を見て国交断絶を表明していますので、効果はあったということですね。だからこそ、いかにフォローアップするか。それはやはり、北朝鮮と国交のあるアジアの国に具体的にリエゾンオフィス等をつくってこれをフォローしていく、その際には日本が主体的に支援する。財政的な支援も含めて対応していくということが極めて重要だと。世界が北朝鮮包囲網をつくって拉致問題を解決していく。安倍内閣の下で全力で頑張ってまいります。
○山谷えり子君 この調査委員会は、昨年の三月に、ヨーロッパとともに安倍内閣が強いリーダーシップの下に委員会を国連の中に設置することができたというものであります。報告書を受け取ってそれで終わりというのではなくて、是非、拉致問題解決のために大きな一歩となるように、これからがむしろ勝負だというふうに思います。
 そしてまた、この報告書には、拉致というのは日本、韓国、そして中国人の女性二人もいるんだと、中東、ヨーロッパ等々、私ども日本は十二、三か国被害国があるのではないかと考えておりますが、それが裏付けられるような報告書になっております。
 実は今日、参議院の講堂でセミナーが開かれておりまして、タイやルーマニアの被害者の御家族もおいででございます。是非、国際連携を取りながら、もちろん日本と北朝鮮のいろいろな交渉も大事でございますけれども、取り組んでいただきたいと思います。
 今後、この報告書を受けて、三月の中旬には公聴会、理事会が開かれると聞いておりますし、また決議がなされるというふうにも聞いております。この決議文を、是非日本がリードを取って、きちんと強い解決につながるような決議文にしていかなければならないと思いますが、その辺の取組具合はいかがですか。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、この人権理事会での採決、極めて大切ですね。十七日ですかね、今月、家族会の飯塚代表も行ってもらって意見表明していただき、政府としてもこういったものを全面的にバックアップをして対応していきたいと思います。
 是非、委員の御指摘のように取り組んでいきたいと思います。
○山谷えり子君 アメリカのケリー国務長官は、法的手段も考えなければならないのではないか、そしてまた、この報告書を作成するに当たって中国は余り協力的ではなかった、中国に行動を促さなければならないのではないかと、そこまで言っているわけでございまして、岸田外務大臣、是非その辺も含めながら、よろしくリードを取っていただきたいと思います。
 最後に、総理に、拉致問題解決への決意を改めてお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 拉致問題は、我が国の主権、そして国民の人権、生命に関わる重大な問題でございます。残念ながら、現時点では、多くの拉致被害者、日本に帰国を果たせないままでありますが、何としても安倍政権のうちにこの拉致問題の全面解決に向けて全力を尽くしていきたいし、安倍政権のうちに解決をしたいと、このように決意をしているところでございます。
 その意味におきましても、ああした形で調査報告が出たこと、これは世界が共通の認識を持つに至ったということでありますから、大きな北朝鮮に対しプレッシャーになっているのではないかと、このように思います。国際社会と連携しながらこの問題の解決に全力を尽くしてまいります。
○山谷えり子君 是非、取組よろしくお願いいたします。本当に、家族は高齢化して待てない、そして国民もこの解決がなければ心から晴れ晴れとした気持ちにはなれないわけでございますので、よろしくお願いいたします。
 質問の時間、まだ少々残っておりますけれども、NHK中継の関係で次のバッターに譲りたいと思います。
 ありがとうございました。