2014.3.4衆議院予算委員会議事録<片山虎之助>

○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。順次質問をいたしますので、是非分かりやすい明快な答弁をお願いします。
 前の質問者が集団的自衛権のことを大分申し上げましたので、私も、釣られてじゃありませんが、集団的自衛権から入らせていただきたいと思います。
 私もかねがね、集団的自衛権は持っているけど使えないというのはおかしくてしようがないんですよ。持っていて使えないということは、持っていないということなんですよね。持っていても使いたくないとか、持っていても使い方は最小限度にするとか、それはいいですよ。それがしかし、ずっと通ってきたんですよね。
 大きく国際情勢が変化の中で、国や国民を守るためにそれはその在り方が変わっても一つもおかしくない、そういうのが私は集団的自衛権だと思っておりますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 従来、政府は、国際法上集団的自衛権の権利はあるけれども憲法上行使はできないという解釈をしてきたわけでございますが、実際行使ができなければ、これは持っていないのと同じことに結果としてはなるわけであろうと、一般的にはそう考えるわけでありまして、しかしその中において、国際社会においては集団的自衛権は、を持って、国連憲章にもあるように持っており、そしてかつ行使をできるわけでございます。
 その中におきまして、今、日本が国際社会で置かれている状況、国際状況の変化の中において、日本国一国のみで日本の安全は守れない、他国との協力、特に同盟国の協力は必要であるという中において、様々なこの起こるかもしれない事象について今のままの対応でいいのかということについて議論を深めているところでございます。
○片山虎之助君 ところが、この議論が戦後、国会の中でいろいろ議論されて固まってきて、以後、戦後六十年、七十年、この議論がずっと通用してきたんですよね。しかも、その政権のほとんどは、申し訳ないけど自民党政権ですよね。自民党政権が使えないと、持っているけど使えないと言い続けてきたわけですよ。その解釈の下に、いろんな自衛隊法その他の法体系ができた。
 私は、ある意味では、慣習法というのか慣行法というのか、不文法でない法体系が憲法九条にできているような気がしている。それが六十年間、我が国の解釈を支配して、一種の権威を持ってきたんですよ。それは法制局長官、お認めになりますか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 大方針について、多分総理にこの後御質問があって、総理からお答えになるものと思っておりますけれども、僣越でございますけれども、その総理のお答えに先立ちまして、私から、純粋に法制上の観点から簡潔に三点申し上げることをお許しいただきたいと思います。
 この三点とは、まず第一点、内閣が憲法を解釈することの憲法上の位置付け、次いで第二点、内閣が従前の自らの憲法解釈を変更することの可否、最後に第三点、国会との関係でございます。
 まず、第一点の内閣による憲法解釈の憲法上の位置付けについて申し上げます。
 憲法第八十一条は、「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。」と規定し、いわゆる違憲立法審査権を定めております。したがいまして、憲法の最終的な解釈は最高裁判所において示されるものでございます。
 しかし、当該最高裁判所の権限は司法権の作用でございますことから、ドイツとかフランスにございますような憲法裁判所がない現行日本国憲法下においては、裁判所の判断が示されるためには具体的な訴訟事案が提起されることが必要であり、仮に裁判所の判断が示された場合でも、その判断は当該個別の訴訟についてのみ効力を有するということでございます。
 他方、憲法第九十九条は公務員の憲法尊重擁護義務を定めているところでございまして、行政府が日々その権限の行使を行う、すなわち行政を行うに当たって、その前提として憲法を適正に解釈していくことは当然必要なことでございます。このような行政府としての憲法の解釈は、憲法第六十五条において「行政権は、内閣に属する。」と規定されているとおり、行政権の帰属主体である内閣がその責任において行うべきものでございます。
 なお、内閣が憲法の解釈を行うに当たり、内閣の一部局でございます内閣法制局は、法制局設置法第三条に基づきまして意見を述べる立場にあるわけでございます。
 次に、第二点の内閣による自らの憲法解釈の変更の可否についての考え方は、先ほどの小池委員からの御質問に対するお答えで読み上げました政府答弁書でお答えしているところでございまして、詳細は繰り返しませんが、要するに、論理的整合性や合理性のない恣意的な解釈変更は認められないが、このような厳しい制約を前提として、熟慮した上で真に至当であるとの結論が得られた場合には、解釈変更がおよそ許されないというわけではないということでございます。
 最後に、第三点でございますが、国会との関係については次のとおりでございます。
 第二点で既に申し上げた前提の下で、仮に内閣が従前の解釈を変更することが至当であるとの結論に達したとしても、内閣の立場決定のみでこれを自衛隊の行動を伴うような行政の具体的運営にそのまま反映させることができるわけではございませんで、必要な立法措置を国会にお願いすることが必須であることは当然でございます。
 内閣の立場決定と立法措置とをどのような手順でつなげていくかについては、理論的に考え得る幾つかの方法がございまして、法的にそのいずれかでなければならないというものではないと考えます。
 以上を申し上げた上で、仮に内閣が憲法解釈のような重要な問題について立場を改めることとした場合には、憲法上、国民の代表であり、国の唯一の立法機関である国会に対して責任を負う内閣としては、直ちに国会に対して十分な御説明を行うことがむしろ当然であると考える次第でございます。
 まず、閣議決定を行って内閣としての考え方を確定した上で、具体的な立法措置を求めるに先立って国会で御議論いただくという総理のお考えは、なるべく丁寧なやり方で物事を進めたいとのお考えに基づくものであると私としては理解している次第でございます。
○片山虎之助君 ちょっとそれは先なんだよね。やっぱり答弁者の時間制限も要るな。
 私が聞いたのは、戦後六十年、七十年で一種の憲法九条解釈の慣習法的法体系ができているでしょうと、それが一種の権威を持っているでしょうというところまでなんですよ。だから、それを直すには本当は憲法改正が一番分かりやすいんですよ、それを根底から変えるには。ところが、憲法改正はそうはいってもこれはなかなか大変ですよ。国民投票法だってこれから中が固まっていこうとしているんだから、各党の合意はこれから形成されるんだから、待っていれば物すごい時間が掛かる。しかも、今大変硬式な憲法で、要件厳しいから、それじゃ、まあ解釈でいこうかというのが総理のお考えだろうという、その前の前提なんですよ。まあ大分勉強になりました。ありがとうございましたが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 集団的自衛権の解釈については、これは集団的自衛権については、個別的自衛権もそうでありますが、憲法の中には明文の規定がないわけでございまして、自衛権そのものについてずっと解釈で来たわけでございますが、集団的自衛権の解釈におきましても、先ほど小池さんから岸信介の例が出ましたが、岸信介総理答弁におきましても、現在の集団的自衛権の解釈とは違って、言わば全てが、集団的自衛権の行使について全てそれが禁止されているかどうかということについては、これはまだ議論があるところであるという答弁であったわけでありますが、その後、答弁の積み重ねにおいて現在の答弁が、法制局のアドバイスによって内閣として決めた答弁が確定したわけでございますが、その確定した答弁の中において様々な自衛隊の行動、活動について法律が決められているのは事実であろうと、このように思います。
○片山虎之助君 総理、集団的自衛権の行使は戦後の日本の国際社会における立ち居振る舞いの根本的な姿勢なんですよ。これを変えるというのは大変ある意味では重要なことなんで、私や私の党はできれば憲法改正でやりたいと、こういうふうに思っておるんですよね。ただ、憲法改正はいろんな今ネックがありますよ、いろんな難しさがある。
 総理も本当は憲法改正がいいと思うけれどもということじゃないんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法解釈においては、我が党は、この九条を改正したものにおいて言わば様々なこの自衛隊の活動等についてもしっかりと明記をしており、この自衛権についても明記をしているところでございますが、今まさに安保法制懇で議論しているのは、現行憲法において言わば我々は生存権というのは当然あるわけでございまして、その中において、必要最小限、議論の中においては必要最小限という、こういう制約が掛かるという議論があるわけでございますが、その中において認められるものがあるかどうかということを個別事例に従って今具体的に議論をしているところでございます。
○片山虎之助君 私は、この変更はやっぱり国民の支持というのか納得と、国際社会の理解は不可欠だと思いますよ。
 と思ったときに、安保法制懇は大変権威がある人の集まりですよ。それは認めますけれども、これは私的諮問機関でしょう。その意見をもらって閣議で決める。閣議は権威がありますよ。私も大臣をやらせていただいて、閣議の重さは十分分かっている。分かっておりますけれども、一内閣の一閣議というのかな、そこで決めると。しかも、与党との協議はその前か後か知りませんけれども、与党との協議をすると。それだけでこの重大政策の変更をやってもいいんでしょうかね。恐らく、国民の懸念もそこにある、野党の心配もそこにある、外国の見る目もそこにあると思いますよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこの議論は、第一次安倍政権においてこの安保法制懇をつくったわけでございまして、これは言わば七年掛かりの議論でもあるわけでございますが、今現にこの委員会においても、先ほども議論をしているわけでございます。
 そこで、安保法制懇で結論を得た場合は、そして解釈の変更が必要となった場合には閣議決定をするわけでありますが、その閣議決定をする前に、当然、法制局を中心に解釈の、もし必要となれば議論をしていくわけでありますから、当然与党と調整をしていく中においてこの結論は、これは世の中に出ていくわけでございますから、当然国会における御議論も当然受けるわけでございます。
 今既に行われている安保法制懇の中における議論についても、こうした国会の場で御紹介をさせていただきながら議論を進めなければならないと、このように考えておりますし、今、片山委員が御指摘をされたように、国民的な理解が深まっていくということも当然必要であろうと、このように思います。
○片山虎之助君 だから、この変更は私は必要だと思っています。我々は必要だと思っているけれども、これをスムーズにやるためには、そこのところなんですね、国民的議論、国民的支持、これが必要なんで、そこで、行政府だけでやることが、国会は国権の最高機関と書かれていますよね、憲法にも。私は立法府も巻き込むべきじゃないかと思うし、しかも、国民的議論なら与党だけでなくて野党も入れるべきではないかと。
 しかも、恐らく、どこまでできるかできないかというのは、何でもできるわけじゃないと思いますよ、解釈変更で、今の憲法がある以上。ここまではやれる、解釈で。しかし、ここまではやれないと、これは憲法改正その他につながるということになると、憲法改正とコインの裏表なんですよ、憲法解釈は。
 そうであるならば、今ちょっと、そういうこと言うと怒られるかもしれませんが、開店休業風の憲法審査会でも議論をするとか、あるいは有識者の意見を聴くとか、いろんな手だてを尽くすことが必要なんじゃないでしょうかね、総理。急がば回れじゃないですか。私は、特定秘密保護法のときにそのことを言ったんですよ。こういう法案を通すには急がば回れが結局早いんだと。ぱっぱっとやっちゃいましたわね、いろんな議論がありましたけれども。私は、これだけの大きい政策の変更はそれだけの手間と時間を掛けてみんなの合意を形成することが結局はスムーズな成功につながると思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然この議論においては精緻な議論を今重ねているわけでありますが、国民的な議論は当然必要なんだろうと、このように思うわけでありますし、その中で、今委員が御指摘になったように、他の国々とは、日本は現行憲法があります。その中において、日本は自衛権全体においての行使においても制約を受けているわけでありまして、この自衛権の中に個別的自衛権、そして集団的自衛権が入ってくるわけでありますが、個別的自衛権においても制約が掛かる中においては、それは当然集団的自衛権においても制約が掛かるであろうという議論がなされているわけでございますが、そうしたことも含めて結論を得れば、当然国会の場において、これはまさに国会の皆様が決めていただくことではありますが、当然議論に付されると思うわけでございますが、基本的には政府とまた与党で議論をしていくわけでございますが、これを閣議決定をすることによってこれ政府の意見がこれは確定するわけでございまして、その中において、当然そのことについて、確定した意見について国会で御議論をしていただくことになるわけでありますし、その先に、実際に自衛隊が活動する上においては、法律にしなければこれは活動自体ができない、できない状況は変わらないわけでありますから、当然できない状況は変わらない。しかし、できる状況になるためにはそれぞれ法律を変えていく。当然それは国会においての議論がなければ、そして国会において成立をしなければ、その法律が成立をしなければ当然実際に使用できるということにはならないと、こういう民主的な、あるいは国会を通じたプロセスは当然取っていくことになるわけでございます。
   〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕
○片山虎之助君 もう釈迦に説法ですけど、民主主義というのはやっぱり手続ですから、私は重層的で丁寧な議論を積み重ねるように是非お願いしたいんですよ。日米ガイドラインの再改定が年末だから、それまでにばたばたと片付けようというような報道もありますけど、もしそれなら、私、本末転倒じゃないかと。ちゃんとこれを成功させて国民的支持の中に集団的自衛権の行使を認めた方が、それはアメリカ政府だってずっとその方がいいと思いますよ。
 いかがですか、再度。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) しっかりと丁寧に説明をしろということは、かつて委員が参議院の国対委員長時代、私は衆議院の国対でございまして、よく厳しく御打擲もいただいたこともあるわけでございますが、今委員がおっしゃったことはしっかりと頭に入れながら、拳々服膺しながら考えていきたいと、このように思っております。
○片山虎之助君 我々は集団的自衛権の行使、賛成でありますから、そういう意味での協力は是非させていただきたい。しかし、言うことは言わせていただきたいと思います。
 さて、次は経済政策についてでございますが、消費増税を目前にしまして大変駆け込み需要なんかがあって調子がいいような感じもありますが、同時に、そうでないという見方もあるんですけれども、現況について御説明いただきましょうか。
○国務大臣(甘利明君) 駆け込み需要がないとは申し上げませんけれども、実は経済の回復は政権交代の初めのときに四%台とか三%台という高い数字を示しまして、それからすると駆け込みがずっと前から続いているということではないと思います。
 雇用環境や給与環境、雇用、所得全体が増えていっております。これは消費力になっていると思いますし、それから企業収益が随分改善してきます。これも消費力になってきていると思います。でありますから、そういった地合い、全体の底上げができていることと、もちろん駆け込み需要もその一部ではあろうかというふうに思っております。
○片山虎之助君 この駆け込み需要というのは、需要の移動みたいなものですわね。それが良ければまた谷も深いわけで、山が高けりゃ谷深いので。ただ、有効求人倍率なんかもいいし、消費支出も鉱工業生産指数も全部今はいいですわね。
 しかし一方で、今日も午前中に議論がありましたが、例えば銀行の貸出しはそんなに良くないんだとか議論がありましたよ。あるいは、特に企業に対する貸出しが良くないとか、そういうあれがありますよ。日銀の総裁に来ていただいておるので、その辺の状況の御説明をお願いします。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、量的・質的金融緩和という下で家計や企業のデフレ期待が変わってきておりまして、これは前向きな資金需要を生み出すという効果があります。加えまして、大量の国債購入によります金利低下圧力、そしてポートフォリオ・リバランスの効果、これらを加えまして貸出しが増える方向に作用していることは事実でございます。こうした下で、銀行貸出しの残高の伸び率は最近では二%台半ばのプラスで推移しておりまして、特に中小企業向けのプラス幅が拡大しているということで裾野も広がってきているというふうに思っております。
 ただ、委員御指摘のとおり、経済が持続的に拡大していく下で銀行の貸出しが順調に伸びていくということは極めて重要でございますので、今後とも、先日の金融政策決定会合では二つの貸出し増加支援制度を一年延長して、しかもその規模を倍増したわけでございますが、こうしたことも現在の量的・質的金融緩和の下でその効果をより強力に発揮させるようにしていきたいということで、今後とも引き続き銀行貸出しの動向については注視してまいりたいというふうに思っております。
○片山虎之助君 アメリカの金融緩和はこれを修正するということで新興国市場から資金が移動していると言いますわね、グローバルマネーというのか。それが大体ヨーロッパやアメリカに行って、日本には余り、敬遠というのかパスというのか、そういうことになっているという話もあるし、それから外人投資家が東証市場では三割ぐらい持っているというんですが、一月は売り越し一兆円だと。去年は買い越しだったですよね、ずっと、十五兆円とか六兆円とか。
 そういうことで、やっぱり海外が少し日本の景気、日本のこれからの経済について少しクエスチョンマークを付け出したんではないかという説がありますが、いかがですか、総裁。
○参考人(黒田東彦君) 委員御指摘のこの二つの点、まず第一の米国が資産買入れプログラムを少しずつ縮小しているということでございますが、これは、米国経済が極めて順調に回復しておりまして、そうした下で、これまでやってきました資産買入れプログラムを少しずつ縮小していると。それに伴って、それまで確かに米国を中心に新興市場国に出ていた資本が一部米国に戻ってくるという傾向があることは事実でございまして、その影響が、特に経常収支の赤字などの問題を抱えている一部の新興国で通貨が下落するといった影響が出ているということは事実でございますが、根本的には、米国の資産買入れプログラムの縮小ということは米国経済の回復が順調だということの表れでもありますので、中長期的に見ますと、やはり米国を始めとした先進国経済の回復が新興市場国にもプラスになるだろうというふうに思われます。
 現に、つい先日、シドニーでありましたG20の財務大臣・中央銀行総裁会議でも、比較的前向きに捉える新興市場国が出てきていたというふうに思いました。
 二番目の点は、日本への資金の流入、特に株式への投資がどうなっているかということでございますが、これは、委員御指摘のとおり、昨年は外人は非常に大量の買い越しをしておりました。この一月だけ見ますと売り越しになっていることは事実でございますが、全体の趨勢としては、かなり外人は日本株を買い越しているという事態は変わっていないだろうと。
 一番重要な点は、やはり日本経済あるいは企業業績の先行きの見通しということが一番重要でございまして、これは依然として好転した動向、状況にありますし、今、企業業績も今後とも伸びていくだろうというふうに思われておりますので、そういった面では、特に海外投資家が日本企業というか日本経済に対してマイナスの、あるいは悲観的な見方に変わったということではないだろうと。
 ただ、こうした動向については、私どもとしても関心を持って注視していきたいと思っております。
○片山虎之助君 アベノミクスに大変期待を外国人投資家を含めてしておったんですが、アベノミクスは大変順調なところもあるんだけれども、例えば第三の矢の新成長戦略や、第四の矢ともいうべき財政再建が余り進んでいないんではないかと、貿易収支が物すごく悪化しているから経常収支の黒字がどっと減っているではないかと。
 それから、特にアジアにおいて、対アメリカ、対中国、対韓国の関係というのか外交というのか、それがぎくしゃくしているので大変リスクが高まっているのじゃないかと、そういうことのトータルがやっぱり今の若干の変化に表れているんじゃないか、若干なのかもうちょっと大きいのか知りませんよ、表れているんじゃないかという説があるんですけれども、総理、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) 外国が日本を投資対象国としてどう見るかということはとても大事なことであります。同時に大事なのは、中長期の資金をどう集められるかということもあろうかと思います。
 中長期の資金といいますと、国家ファンドがございます、ソブリン・ウエルス・ファンド。一番大きいのはノルウェーであります。シンガポールなんかもそうです。そうした国家ファンドは、日本株へのポートフォリオをシフト、いい方にシフトさせています。つまり、日本を投資先として中長期に投資していく対象国であるという判断をしたんだと思います。こういうのはいい材料だと思います。
 一方で、第三の矢の成長戦略がいま一つ見えにくいという指摘もあります。これは、日本としては従来、産業化になじまないかそういう視点が弱かったところで、これから経済のシェアとして大きくなってくる部分の産業化をしています。
   〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
 具体的に言えば、医療とか介護とか、あるいは農業、そういう産業化の視点が薄かったところを産業化をしていく。しかも、その部分がこれからは地域経済を担っていく、あるいは高齢化社会を担っていく、シェアが大きくなっていきます。つまり、社会課題を逆手に取って産業化していくという戦略に出ているわけでありますから、しかもそれを具体的に実行していく工程表というものを厳しく作っています。そういうところを理解してもらえば投資対象国として更に理解が深まるのではないかと思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘になったような点は十分に留意をしながら、しかし同時に、今、甘利大臣から答弁をさせていただいたように、世界の日本経済に対する注目度は変わってはいないわけでありますし、期待も高い。この期待に応えていくために特に成長戦略をしっかりと進めていきたいと思っておりますし、同時に、今度の予算につきましては五・二兆円プライマリーバランスを改善させていただきました。財政再建に向けた歩みもしっかりと前に進めていきたいと思っております。
○片山虎之助君 日銀の総裁、お忙しい中来ていただいたようですが、もう一問。
 アメリカは景気が回復しているから出口戦略にも着手したんですね。日本は、あなたが中心で異次元の金融緩和をやって、確かにいいですよ、いろいろなこれも議論があるけれども。しかし、出口戦略なんということは念頭に全くなくていいんですね。どう収束されるのか大変心配だわね。いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 従来から答弁申し上げているとおり、出口戦略というのは極めて重要な点でございます。ただ、二年程度を念頭に置いてできるだけ早く二%の物価安定目標を達成するということを目標に量的・質的緩和を導入したわけでございますが、それ以来、十一か月というところでございますし、生鮮食品を除く消費者物価の上昇率も一・三%、あるいはエネルギー、食品を全て除いたいわゆるコアコア指数といいますとプラス〇・七%というところでございますので、まだ道半ばというところで、今の時点で具体的にどのような出口戦略を取るかということをいいますと、その時点での経済とか金融市場の情勢に合わせて最適の対応をしなければなりませんので、今の時点で申し上げるのは時期尚早であるというふうに思います。
 ただ、委員御指摘のとおり、この点は極めて重要でございますので、適切に対処していきたいというふうに思っております。
○片山虎之助君 総理、今の外国の見方のところで言いましたが、総理はダボス会議で法人税は必ず下げると言われたんですね。それが本当に実現するかどうかが、あっ、総裁、結構ですよ。
○委員長(山崎力君) じゃ、黒田日本銀行総裁は御退席いただいて結構でございます。
○片山虎之助君 それが一つの試金石というのか、各国がそれを注目しているというんでしょう。どういうおつもりで言われて、どういうお見通しですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法人税の改革につきましては、御承知のように、まずは与党で検討をいただくわけでありますが、その検討におきましては、まず政策の効果の検証であります。言わば法人税を引き下げてきた国、たくさんあるわけでありますが、果たして税収がどうなったのかということもございます。そしてまた、課税ベースの拡大や他の税目での増収策の検討といった論点が示されているところでございまして、また、日本経済の活性化のためには、産業構造も含めた大きな議論が必要であるというふうに考えております。そして、そうした議論を行いながら、グローバルな経済の中での競争に打ち勝っていく必要があると、法人課税の在り方をそういう中におきまして検討していくことは重要であるというふうに考えております。
 今後、政府の税制調査会におきましても、地方法人課税の在り方を含めて、専門的な観点から、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、そして他の税目との関係などについて検討を行っていくことにしております。
○片山虎之助君 後にちょっと私どもの試案を御説明させていただきたいと思いますが。
 そこで、来年度予算ですけど、年度内成立確定で本当におめでとうございました。もう確定したんですから、総理も財務大臣も急がないでくださいよ。やっぱり丁寧に参議院で審議をして、いろんな問題点を明らかに、対応も議論して是非通していただくようにお願いしますが。
 最近は、安倍政権になってから、その年度の補正と次の年度の当初をセットでやる、十五か月予算というんでしょうか。それはいい点もあるんですよ、シームレスに四月からずっと予算執行できるといういい点もあるんだけれども、両方で、当初と補正でかばい合って予算の質を悪くしているんですよ。例えば、衆議院でも指摘されたと思いますけれども、秋のレビューで、稲田大臣のところか何かの、適当でないとか考え直せというやつがばっと復活したというんでしょう、ゾンビ予算だと。言葉は良くないわね。
 それから、基金の多いこと多いこと。補正で四十九で一・二兆ですよ。来年度当初で、これも四十九で一・四兆かな。もうずっとこの二、三年続いているわね。基金というのは、効用はあるんですよ、効用はあるんだけど、国会のチェックはできませんし、多年度で適当に使えるんですよ。私がやったわけじゃありませんけど、そういうことで、基金のうまみはあるんだけど、余りそういうことでやることがいいのかどうか。
 あるいは、シーリングは当初にありますから、シーリングは守らなきゃいけませんから、シーリングを逃れるために補正を悪用するんですよ。これは財務省だけじゃなくて要求官庁も恐らくそうなんで、百一兆五千億というのは、総理、幾ら何でも、大型予算といえば大型予算ですよ、しかし締まりがありませんわね。だから、財政再建に本気なのかと。
 総理、あれでしょう、経済再生、デフレ脱却と財政再建でしょう、さらに社会保障の一体改革でしょう。経済の方だけじゃないですか。財政再建の方も緩いし、社会保障の方はこれからじゃないですか。それはどうお考えですか。プライマリーバランスのことを言われたけれども、二〇一五年に半減ですよ。二〇二〇年に黒字化でしょう。プライマリーバランスは借金を増やさないというだけなんですよ。ゼロにして借金が増えないんですよ。一千兆は残るんですよ。半分にするって、増えるやつを半分にする、威張れる話じゃありませんよ、そんなもの、財政再建と言えない。いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ御質問というか御意見があったんだと存じますけれども、二十五年度の補正予算と二十六年度の本予算と、合計すれば大型予算ということになりますけれども、これは元々はもう目的が全く違っておりますので、そういった意味ではこれを両者を合算して論ずるのはちょっと適当じゃないんじゃないかと、まあ御存じの上で言っておられるんでしょうけど、まずそう思っております。
 その上で、二十五年度の補正予算につきましては、少なくとも国債の新規発行というのは全く行わず、少なくとも五・五兆円の財源を確保しております。加えて、平成二十六年度の予算につきましても、経済の再生、デフレ等々の不況からの脱却ということで、少なくともプライマリーバランスというのでいけば四兆円のところを五・二兆円の改善をしておりますし、国債の発行総額も一・五兆円減らして、減額しておりますので、そういった意味では、これはある面、経済活性化、健全化と経済の再生、財政の再生というものを適切に配慮した予算なんだと、私どもはそう思っております。
 事業の中でいろいろ当初予算で否定された項目が単純に盛り込まれておるじゃないかという御意見も衆議院であっておりましたけど、その御指摘は当たっておりませんので、私どもとしては、きちっと精査をした上で、来年度予算以降まで事業が継続し、各年度の所要額というもの、それなりの見込みがあるということといったもののうち来年、来年って本年の四月以降早期に効果が発揮し得るもの、加えてそれ以降の経済成長力の底上げにつながるもの等々を選んでやらせていただいていると思っております。
 最後になりますけど、その際、今後ともやっぱり考えておかないかぬのは、これは毎年増大する社会保障関係費一兆円等とも言われますが、これはやっぱり取り組んでいく必要があろうと思いますので、こういったものに関して、私どもは今後とも不断の改革というのをやり続けていかぬと、この問題がずっと今後とも尾を引きますんで、プライマリーバランスというものは、これは金利が入っておりませんので金利分だけ増えていくじゃないかと、全くおっしゃるとおりなんで、その目標すらまだ立てられない、プライマリーバランスの段階までで、まだ二〇二〇年ぎりぎりという厳しい財政状況にあると、そういう自覚で我々、私どもはやらせていただいております。
○片山虎之助君 我が党は、衆議院に予算の修正案を出させていただいたんですよね。あれの中、御覧になったと思うけれども、ある意味ではこれからの予算の在り方の、それは完全なものじゃありませんよ、を示しているんで、例えば法人税の一〇%引下げも入っていますよ。社会保障の切り込みをやっているんです。例えば、公的年金を積立方式に移行しようと。例えば、被用者保険、医療については一元化しようと。大変ですよ。そう口で言うほど簡単にできるかどうかというあれはあるんだが、生活保護の医療扶助は自己負担取ろうと、そういうことを果敢にやらないと、もう社会保障増大するんで、一〇パーにすれば済むなんていうことにはとてもならないと思いますよ。それは恐らく一二パー、一五パーということに伸びていくんで、やっぱりそこは考え方を直さないと、社会保障の抜本の。是非そこは考えていただきたいと思いますし、プライマリーバランスなんてもう絶対に二〇二〇年黒字化できませんわ。一五年度半減だというんですけど、十兆円も切り込めますか、来年。どうですか、財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、この二〇一五年の半減というところまでですと、これは当初八兆円の差でございましたので、今年四兆、来年四兆ということにしておりました分につきましては、初年度五・二兆ということになりましたので、一応四兆を超えて五・二兆まで行けておりますので、今年、いわゆる消費税等々によってどういう影響が出てくるか、まだ未知なところがありますけれども、きちんとした形で、半減というんであると、五兆行っておりまして、来年最低三兆、できれば四兆ということを目的としてやり遂げたいと思っております。
○片山虎之助君 時間がなくなってきましたので、法人税、実効税率の引下げの私案をちょっと見ていただきますけれども、法人税は、御承知のように国税と地方税があるんですよね。地方税が約一〇%ですよ。
 お手元の資料を見ていただければ、資料一を見てください。(資料提示)現在、国、地方の法人税は三五・六%ですよ。その中に、地方の法人住民税が四・九%、法人事業税が五・二%あるんですよ。ところが、地方の法人税というのは、もうそろそろパンクしかかっているんですよ。というのは、地域の経済力が違うんで、税収がどっと違うんですよ。
 だから、これをどうやって調整するかというので、例えば、法人事業税には地方法人特別税、そういうものをつくって、簡単に言うと、国税にしてそれを譲与税で戻しているんですよね、人口、面積で。その方が本来のあれより多くなっている、所得割より。
 それから、法人住民税はこれから制度をつくるんだけど、これもややこしいね。地方法人税という名前でこれも一定のものを、三割ぐらいを国税にして、それを交付税の原資に突っ込んでいるんですよ。
 私は、税制でこういうことをやるのは、まあ知恵を出しているといえば出しているんですよ。出しているけど、いかにも本来の税制からいくとおかしいと思う。しかし、しようがないんですね、地方の実態を見ると。
 だから、この際、法人住民税の主要は法人税割ですから、それを廃止して地方消費税に振り替える。
 法人事業税は四分の一が外形標準課税になっているんです。今は所得が中心で、これが四分の三で。次のページを見てください。法人事業税は、現在、これは左の方にありますように、所得割が三で、付加価値割と資本割を足したものが一なんです。それで所得割が二兆九千億、付加価値割が六千億、資本割が四千億なんですね、三兆九千億あるんですが。だから、この所得割を付加価値割にしてしまう。
 なぜするかというと、地方税はこれは応益性なんですよ、着目しているのは。地方自治体のサービスを受けるから、赤字であれ黒字であれ、出した付加価値の一定割合をもらおうということなんです。こうなると安定するんですよ。シャウプも付加価値を勧めたんです、あの昭和二十五年の。だから、この際、これはしかし赤字のところに負担するというのは抵抗ありますよ。ただ、これをやると、本当に地方団体の希望でもありますし、それを、隣に書いたように、全額付加価値割と資本割。資本割は希望ですから、企業の。
 それで、付加価値額は、単年度の損益にそこにありますように収益配分額で、報酬給与額、純支払利子、純支払賃借料です。生産要素で上がったものですよね、付加価値は、御承知のように。基本はまあ給与なんかが一番大きいわけですが。だから赤字法人にも、申し訳ないんだけれども、行政サービスの提供に対する応分の負担をしてもらうと。
 それで、次のページを見てください。
 だから、そのためには段階的な移行しかないと思います。現行が一番左にあります。それを、第一段階で三年後に大企業についてはこれを二分の一にしていくと、六年後には全額外形標準にすると。中小企業は、遅れて段階ごとに、三年後に四分の一、六年後に二分の一、十年後に丸々と。
 これだけで、現在、大企業というのが二万四千社ありますけれども、黒字が一万三千社、赤字が一万一千社なんですね。五四%が黒字で四六%が赤字です。中小企業は二百四十三万社ありますけれども、黒字が七十万社、赤字が百七十三万社。黒字が二九%、約三割、赤字が七一%、約七割ですけれども、やっぱりこれを段階的に理解していただくことが日本の税制にとっても私は必要じゃないかと、法人税は必ず一〇パー落ちるわけですから。それと同時に、地方のこの格差というのか、それが縮小されて安定的な財源になると。
 それで、問題は、法人事業税の外形標準化はいいんですが、問題は、その法人住民税の地方消費税への振替なんです。四枚目を見てください。
 二段目から見ていただければいいんですが、法人住民税の法人税割を廃止すると約二兆二千億出てくるんです。これの代わりに地方消費税を増やす。一%が二兆六千億から七千億ですから、地方消費税を増やすと。そうしないと地方の財源に穴が空きますから地方消費税を増やすと。これをどこから持ってくるんだというと、消費税のうちから地方消費税の分を増やすんです。今、大体七、三ぐらいで国と地方を分けていますけれども、それを地方を増やす。消費税の地方税化というのは我が党が言っているあれなんですけれども、全体はなかなかこれは大変ですけれども、まずそういうところから取っかかりをやっていくと。そうしますと、国の一%分の財源が不足しますので、この代替財源をどこから出すかということなんですね。
 そこで、今の財源確保、約二兆円については、よく言われているように法人課税ベースを拡大する。今、租税特別措置でいろいろ優遇をやっておりますけれども、例えば租税特別措置で約九千億。欠損金の繰越しが九年間できますから、この繰越控除で二兆三千億。それから、子会社なんかの配当を受け取った場合の益金がまけてもらえますので、これが約一兆円。この辺をどうやって考えていくか。
 それから、真ん中は我が党が言っているんですけれども、例えば相続金融資産が年二十兆ぐらいあるんじゃなかろうか。死後精算で、申し訳ないんですが、仮に年率一〇%とすれば二兆円の税収が出ると。
 それから、高所得者への課税強化、これはいつも利子、配当、キャピタルゲインへの金融所得課税について議論になりますが、これが今二〇%にしておりますので約二兆円。これを倍に引き上げればこれだけの金が出る。
 だから、その二兆円をこの辺の組合せでどうやっていくか。しかも、段階的にやっていくということを考えれば、法人実効税率が一〇%落ちて地方財源は安定的な方向に進むと、こういうふうに考えておりますので、ひとつ総理、いかがですか、御意見あれば。
○国務大臣(新藤義孝君) まず、先ほど総理からもお答えがございましたけれども、政府税調で検討する、それから地方財政審議会でもあり方検討会、これによって、今、片山先生が示された方向性、地方消費税の充実と法人事業税における外形標準課税の拡充、これは方向性は示されているわけであります。ですから、合致すると言っても差し支えないと思います。
 ただ、今の先生の御指摘のやつは、果たしてそれを本当に実現するためにはどれだけの労力が必要なのかということだと思います。
 まず第一に、この法人住民税の全額を地方消費税に振り替えるということは、それはまさにそのまま国の社会保障財源に穴が空くということですよね。それを代替で新しいものを増やすという御説明でございますけれども、この果たして法人税の課税ベースの拡大、特に高所得者の課税強化ですとか相続金融資産の新たな税とかこういったもの、だから検討に値すると思いますが、これはとても大変な、また一つ一つ税をつくるのは私は大変な労力があると思います。
 それから、そもそも地方消費税には御案内のように偏在性があるわけでありまして、低いといっても一対二・〇ですから、ですから、そうすると地方にそのまま偏在性持った財源を地方が持つことになってしまうと、こういう調整があると思います。
 それから、法人事業税の外形標準課税については、これも赤字、今外形標準が掛かっているのは全体の一%の二・四万社ですから、そうすると二百四十三万社はこれを払っていないんですから。今税率のことをおっしゃったけれども、だけど、二百四十三万社、掛かっていない人たちにみんな掛けるということになるわけです。
 それから、大企業の租税負担が少なくなって、そして……(発言する者あり)ということで、様々な問題があるということでありまして、研究はさせていただきたいと、このように思います。
○片山虎之助君 まあできないことだけ挙げるのは誰でもやるし、それはもうお役所がやることなんですよ。お役所の言うとおりやっちゃ駄目よ。どうですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに税の専門家でもおられた片山委員の御指摘でございますから、ただ、消費税については引上げ分は全額社会保障に充てるということが公約でございますので、そこはもう我々変更できない点ではありますが、様々な御指摘について、我々はしっかりとまた政府・与党の税調において議論させていただきたいと思います。
○片山虎之助君 あとパネルが二つありますから、ちょっと見てください。
 一つは、地方の景気を良くするには公共事業なんですよ、いい悪いは別にして。その公共事業を是非地方主導型にしてもらいたい。
 そこで、一枚目の紙を見ていただきますと、今は例えば交付金になっているんです。左側にある社会資本整備総合交付金になっていますが、補助・採択基準が細かい、書いているように。事実上、国が事前関与で決める。それから、最低制限価格や労務単価、これは地方がいろいろ注文を付け、文句を言っていますが、これは国が大体決めると。だから、新しい制度は、採択基準は廃してネガティブリストにする、それから事後チェックを重点にする、それから最低制限価格や労務単価は、ある程度の指導はいいんですけど、自由にやらせる、チェックで縛ると、こういうことなんですが、次の資料を是非見ていただきたい。
 これまでの制度というのは、実は地方に交付金、交付金というのが三つあったんですよ。社会資本整備総合交付金、これが一番大きいんですよ。来年度が二兆円ですけれど、これは二十二年から始まっています、民主党政権時代から。それから、補正予算に計上されてきた地域活性化に関する交付金というのが、これが合わせて、多いときは一兆円以上、今年なんかは八百七十億ですか、だから、これ合わせて五兆七千億。同じものなんですけれども、何で二番目があるかというと、これは地方負担に対する激変緩和というのか御褒美だということで、地方負担をたくさん出しているところにこれを充ててやろうと。その下に、さらに地域自主戦略交付金というのが、これがまあ二か年だけどあるんですよ。三つあるんですよ、交付金が。
 三つあって悪いわけじゃありませんが、国交省がやり、あるいは内閣府がやりと、こういうことになっているんですね。この辺をこれはどう考えてくれるか。一番中心は国交省ですが、農水省もありますね。その他、施設物では文科省も厚労省もあるので、そこで新たな制度として、地方の注文を聞けば、全体の三分の二ぐらいは外形的標準にして、残りはヒアリングである程度大規模なものに配慮して重点化すると……
○委員長(山崎力君) そろそろおまとめください。
○片山虎之助君 市町村は都道府県で決めると。思い切ってこれをやることによって地方の活性化が私は図られると思うんです。是非御配慮願いたいと、こう思います。
 オーバー。
○委員長(山崎力君) オーバーです。
○片山虎之助君 ああ、そうですか。それじゃもうやめますけれども、まあ我々は、責任野党として協力すべきは協力させていただき、注文は付けさせていただきます。
 どうもありがとうございました。済みません。